医療事務管理士(医科)の難易度と取得するための勉強法とは?
【最終更新日:2020年9月8日】
医療事務資格の中でメジャーな「医療事務管理士(医科)」の取得を目指している方は多いでしょう。
中には「医療事務管理士(医科)の難易度ってどれぐらいなんだろう?」と気になっている方もいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は医療事務管理士(医科)の難易度と取得するための勉強法について詳しくお伝えしたいと思います。
医療事務管理士(医科)とは?
医療事務管理士(医科)とは、㈱技能認定振興協会 (JSMA) が実施する「医療事務管理士 技能認定試験(医科)」の合格者に与えられる称号(資格)です。
医療保険制度や診療報酬の仕組みを理解し、正確に診療報酬を算定できるスキルを持っていることの証明になる資格です。
「医療事務管理士 技能認定試験(医科)」は、1974(昭和49)年からスタートした試験で45年以上の歴史があります。
㈱技能認定振興協会は日本ではじめて医療事務の資格を認定した試験機関ですので、「医療事務管理士(医科)」は日本で最も歴史のある医療事務資格と言えます。
数ある医療事務資格の中でも「診療報酬請求事務能力認定試験 (医科)」、「メディカルクラーク(医科)」と並んでメジャーな資格の1つです。
医療事務管理士 技能認定試験(医科)の概要
「医療事務管理士 技能認定試験(医科)」は受験資格がありませんので、どなたでも受験できます。
近年、インターネットに繋がったパソコンで受験する「IBT試験」でも受験できるようになり、利便性が増しました。
この「IBT試験」は、いつでもどこでも受験できます(在宅受験は年6回実施)。
資格概要 |
医療事務従事者に必要とされる医療保険制度の知識、治療費の計算や診療報酬明細書の作成などの技能を有するスペシャリストと認められる資格。 |
受験資格 |
特になし |
試験日程 |
在宅受験・・・・・年6回(奇数月の第4土曜日) インターネット試験・・・・・随時 |
試験内容 |
在宅試験 ①実技試験・・・レセプト点検問題 (1問)、レセプト作成 (外来・入院 各1問) ②学科試験・・・筆記(択一式) 10問 インターネット試験 ①実技試験(択一式)60問 ②学科試験(択一式)50問 |
出題範囲 |
■ 学科試験 ① 法規・・・・・医療保険制度・公費負担医療制度等についての知識 ② 保健請求事務・・・・・診療報酬点数の算定・診療報酬明細書の作成・医療用語等の知識 ③ 医学一般・・・・・臓器・生理機能・傷病等についての知識 ■ 実技試験・・・診療報酬明細書を作成するために必要な知識 |
時間 |
在宅試験 4時間 インターネット試験 3時間 |
試験場所 |
在宅試験 在宅受験 インターネット試験 好きな場所で受験可能 |
受験料 |
7,500円(税込) |
合格発表 |
在宅試験 試験実施後1ヵ月以内に文書にて通知。 インターネット試験 結果が受験後にすぐに判明。 |
合格基準 |
在宅試験 ①実技試験・・・・・点検・各作成問題ごとに60%以上の得点をし、且つ、3問の合計で85%以上 ②学科試験・・・・・85点以上 ※ 実技・学科ともに合格基準に達した場合に合格。 インターネット試験 70%以上の得点 |
主催団体 |
㈱技能認定振興協会 (JSMA) 〒101-8638 電話 03-3864-3559 FAX 03-3864-5112 |
備考 |
電卓、点数表、テキスト、ノートなどの参照が可能。 |
医療事務管理士(医科)の難易度は?
「医療事務管理士 技能認定試験(医科)」の合格率は50%前後です。
医療事務の資格試験の中では最も難しい「診療報酬請求事務能力認定試験(医科)」の合格率が約30%ですから、そこまで難易度は高くありません。
ですが、試験内容、合格基準を見る限りでは楽観できるレベルの試験ではありません。
現に医療事務管理士(医科)取得には450~500時間の学習が必要であると試験の実施団体がアナウンスしています。
これは2時間半から3時間の学習を半年間毎日続けることを意味します。
直近6回(会場試験)の「医療事務管理士 技能認定試験(医科)」の合格率は以下の通りです。
実施年月 | 合格率 |
2020/07 | 70.4% |
2020/05 | 63.1% |
2020/01 | 62.7% |
2019/11 | 51.2% |
2019/09 | 49.8% |
2019/07 | 65.4% |
医療事務管理士(医科)取得のための勉強法とは?
医療事務管理士(医科)を取得するための勉強法には独学と講座受講があります。
独学でネックになるのは、「医療事務管理士 技能認定試験(医科)」に対応したテキストが市販されていないことです(試験対策問題集はソラストのWEBサイトで販売されています)。
裏技としては、メルカリやヤフオクなどで「医療事務管理士 技能認定試験(医科)」に対応したテキストを購入する方法があります。
ただし、フリマサイトでテキストを入手する場合は、これから受験する試験に対応した“最新版”テキストを入手する必要があります。
テキスト&問題集が入手できたら、まずテキストでインプット学習します。
一通り知識が身についたら、後はひたすら試験対策問題集を解くことです。
「医療事務管理士 技能認定試験(医科)」合格のカギは実技試験が握っていますので、レセプト作成の練習を繰り返しましょう。
そして、最短・確実に「医療事務管理士(医科)」を取得するには「医療事務管理士 技能認定試験(医科)」に対応した講座を受講するのが良いでしょう。
2020年9月現在で「医療事務管理士 技能認定試験(医科)」に対応している講座はソラスト、資格スクール大栄、ネバギバの3つです。
ソラスト
ソラストの講座は資格取得に必要なスキルと医療現場で求められるスキルをバランスよく学べます。
以下の3コースがラインナップされており、いずれも通信講座です。
① WEB plus コース・・・・・テキスト&WEB動画で学ぶコース。
② テキストコース・・・・・ 上記の「WEB plus コース」と同じカリキュラムをテキストのみで学ぶコース。
資格スクール大栄
資格スクール大栄の講座は、通信と通学が合体した講座になっています。
基礎学習は自宅(通信)で応用学習は校舎(通学)で学ぶカリキュラムになっています。
「自宅学習だけでは学習を続けられるか不安。」という方におすすめです。
ネバギバ
ネバギバは「ネバーギブアップ」の略です。
その名の通り、「挫折させない通信講座」を標榜しており、充実したサポート体制を“売り”にしています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、「医療事務管理士(医科)の難易度と取得するための勉強法とは?」についてお伝えしました。
医療事務管理士(医科)の取得は決して難易度が高いわけではありませんが、特別易しいわけでもありません。
しっかりとした学習計画を立てて、合格を目指しましょう!