医療事務のおすすめ資格はコレ!あなたが取得すべき資格は?
【最終更新日:2018年10月9日】
「医療事務の資格でおすすめってあるのかな?」という方はいませんか?
医療事務の資格は10種類以上もありますから、どの資格を取得するか迷うのも仕方ありません。
当ブログでは①歴史と伝統がある、②知名度がある、③受験者数が多い、④独学でも取得を目指せる、⑤会場受験の試験である、といった基準でおすすめの資格をご紹介したいと思います。
※ 自宅で受験できる試験(在宅試験)は医療機関から全く評価されないということで、「会場受験の試験である」ことを基準に入れました。
メディカルクラーク(医科)
メディカルクラーク(医科)は、一般財団法人 日本医療教育財団が実施する「医療事務技能審査試験(医科)」に合格することで取得できます。
「医療事務技能審査試験(医科)」は、約40年(昭和49年~)の歴史と伝統があり、年間受験者2万人以上の資格試験です。
医療界では“それなり”の知名度があります。
受験資格はなく、教材(過去問題集 etc.)も市販されているため、独学でも取得を目指せます。
合格率は非公表ですが、50~60%の合格率であると推定されます。
試験が毎月実施されることから、取得しやすい資格であると言えます。
「医療事務技能審査試験(医科)」は、患者接遇の実技試験がある点に特徴があります。
実技試験(患者接遇)は、窓口や電話で患者さんから問い合わせがあった場合などにどのように対応するかが問われます(400字程度の文章で答える問題が2題)。
レセプト(診療報酬明細書)の実技試験はレセプト作成ではなく、レセプト点検の問題が4問出題されます。
カルテ(診療録)とレセプトを見比べて、レセプトの誤りを正す、といった内容です。
「医療事務技能審査試験(医科)」に対応した講座は、ニチイ学館で開講されています。
資格概要 |
医療事務業務に従事する者の知識および技能の程度を審査し、証明することにより、医療事務職の職業能力の向上と、社会的経済地位の向上に資することを目的として実施。 |
受験資格 |
特になし |
試験日程 |
年12回 (毎月) |
試験内容 |
■ 学科・・・・・医療事務知識 筆記(択一式) 25問(60分) ■ 実技 I ・・・・・患者接遇 筆記(記述式) 2問(50分) ■ 実技 II ・・・・・診療報酬請求事務 明細書点検 4問(70分) |
出題範囲 |
■ 学科 ① 医療保険制度 ■ 実技Ⅰ コミュニケーション(医事課患者応対) ■ 実技Ⅱ 診療報酬請求事務・・・医科診療報酬明細書(出来高請求)の点検 |
時間 |
3時間 |
試験場所 |
各都道府県内の公共施設等 |
受験料 |
7,500円(税込) |
合格発表 |
試験日から約1ヵ月後に郵送で通知。 ※ 実技試験 I ・II および学科試験の各々の得点率が70%以上で合格。 |
主催団体 |
一般財団法人日本医療教育財団 〒101-0064 東京都千代田区猿楽町 2-2-10 TEL:03-3294-6624(代) FAX:03-3294-1787 |
備考 | 試験はテキストの持ち込み自由。 |
医療事務管理士(医科)
医療事務管理士(医科)は、㈱技能認定振興協会が実施する「医療事務管理士 技能認定試験(医科)」に合格することで取得できます。
「医療事務管理士 技能認定試験(医科)」は、約50年の歴史と伝統を持ち、年間受験者1万人前後(推定)の試験です。
医療事務管理士(医科)も医療界では“それなり”の知名度があります。
受験資格はなく、教材(過去問題集 etc.)も市販されているため、独学でも取得を目指せます。
合格率は約50%で試験が隔月実施されることから、取得しやすい資格であると言えます。
在宅試験(インターネット試験)も可能ですが、会場で受験するようにしましょう。
実技試験ではレセプト点検問題 (1問)とレセプト作成問題 (外来・入院 各1問)が出題されます。
「医療事務管理士 技能認定試験(医科)」に対応した講座はソラスト、資格スクール大栄、ネバギバで開講されています。
2016年までユーキャンの医療事務講座でも「医療事務管理士 技能認定試験(医科)」に対応した講座が開講されていましたが、2017年現在は別の資格試験の対応講座になっています。
資格概要 |
医療事務従事者に必要とされる医療保険制度の知識、治療費の計算や診療報酬明細書の作成などの技能を有するスペシャリストと認められる資格。 |
受験資格 |
特になし |
試験日程 |
会場受験・・・・・年6回 (奇数月の第 4 土曜日) 自宅受験・・・・・随時 |
試験内容 |
■ 学科試験・・・筆記(択一式) 10 問 ■ 実技試験・・・レセプト点検問題 (1問)、レセプト作成 (外来・入院 各1問) |
試験内容 |
■ 学科試験 ① 法規・・・・・医療保険制度・後期高齢者医療制度・公費負担医療制度等についての知識 ② 保健請求事務・・・・・診療報酬点数の算定方法・診療報酬明細書の作成・医療用語等についての知識 ③ 医学一般・・・・・各臓器の組織・構造・生理機能 ・傷病の種類等についての知識 ■ 実技試験 療報酬明細書を作成するために必要な知識 |
時間 |
■ 学科試験・・・1時間 ■ 実技試験・・・3時間 |
試験場所 |
■ 会場受験・・・・・札幌・旭川・仙台・福島・盛岡・東京・横浜・千葉・埼玉・群馬・栃木・茨城・新潟・長野・名古屋・三重・静岡・浜松・金沢・大阪・奈良・神戸・京都・ 福知山・岡山・広島・松山・高知・福岡・宮崎・熊本・沖縄 ■ 自宅 |
受験料 |
7,500円(税込) |
合格発表 |
試験実施後1 ヵ月以内に文書にて通知。 |
合格基準 |
■ 学科試験・・・・・70点以上 ■ 実技試験・・・・・点検・各作成問題ごとに50%以上の得点をし、且つ、3問の合計で70%以上 ※ 実技・学科ともに合格基準に達した場合に合格。 ※ 合格率・・・・・約 50 % |
主催団体 |
㈱技能認定振興協会 (JSMA) 〒101-8638 電話 03-3864-3559 FAX 03-3864-5112 |
備考 |
電卓、点数表、テキスト、ノートなどの試験会場への持込は可能。 |
診療報酬請求事務能力認定試験 (医科)
診療報酬請求事務能力認定試験(医科)は、内閣府認定の公益財団法人日本医療保険事務協会が実施する試験です。
試験合格者に与えられる称号は特にありません。
医療事務の資格試験の中では最も難易度が高い試験(過去48回実施された試験の平均合格率は30.1%)です。
そのため、この試験の合格を奨励したり、試験合格者に資格手当を支給する医療機関もあるほどです。
診療報酬請求事務(レセプト)に特化した試験なので、医療事務未経験者が初めから狙う資格試験ではないでしょう。
年間に2回(7月・12月)しか試験が実施されないため、不合格だと半年後まで次の試験を待たないといけません。
ですから、メディカルクラーク(医科)か医療事務管理士(医科)を取得した後に取得を目指すのが得策です。
学科試験の合格基準(100点満点で55点~60点以上の場合が多い)は緩いですが、実技試験の合格基準(100点満点で80点~85点以上の場合が多い)はかなり高く設定されています。
※ 試験の合格基準は各回の難易度によって変動します。
実技試験では診療録(カルテ)から手書き方式で診療報酬明細書(レセプト)を作成する問題(外来から1問、入院から1問)が出題されます。
市販の教材が一番出回っている資格試験です(独学OK)。
なお、診療報酬請求事務能力認定試験 (医科)に対応した講座は、ヒューマンアカデミー(通学・通信)、資格のアビバなどで開講されています。
資格概 要 |
診療報酬請求事務に従事する者の資質 の向上を図るため、 公益財団法人日本医療保険事務協会が実施する 全国一斉統一試験。 |
受験資格 |
特になし |
試験日程 |
毎年2回 (7月と12月の日曜日または祝日) |
試験内容 |
■ 学科試験・・・・・計20問(5者択一式) ■ 実技試験・・・ ・・診療録(カルテ)から手書き方式で診療報酬明細書(レセプト)を作成する試験。 ※ 外来から1問と入院から1問の計2問 |
出題範囲 |
■ 学科試験 ① 医療保険 制度等・公費負担医療制度の概要 ② 保険医療機関等・療養担当規則等の基礎知識 ③ 診療報酬等・薬価基準・材料価格基準の基礎知識 ④ 医療用語及び医学・薬学の基 礎知識 ⑤ 医療関係法規の基礎知識 ⑥ 介護保険制度の概要 ■ 実技試験 診療報酬請求事務についての実技 |
時間 |
3時間 |
試験場所 |
札幌市、仙台市 、さいたま市、千葉市、東京都、横浜市、新潟市、金沢市、静岡市、名古屋市、大阪府、岡山市 、広島市、高松市、福岡市、熊本市、那覇市 |
受験料 |
9,000円(税込) |
合格発表 |
試験月 の翌々月末までに、全受験者に文書で通知。 |
合格基準 |
■ 学科試験・・・・・60点以上 (100点満点)
■ 実技試験・・・・・85点以上(100点満点)
※ 実技試験は、解答された項目のうち正解した項目に応じてあらかじめ素点を算出し、得点が 100点満点となるよう換算して採点されます。 |
主催団体 |
公益財団法人 日本医療保険事務 協会 〒101-0047 東京都千代田区内神田 2-5-3 児谷ビル 電話 03(3252)3811(代) FAX 03(3252)2233 |
備考 | 試験会場への診療報酬 点数表、その他の資料の持ち込みは自由。 |
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、「おすすめの医療事務資格」についてお伝えしました。
医療事務資格はたくさんありますから、どの資格を取得しようか迷った時は、今回ご紹介した基準(歴史と伝統がある、知名度がある、受験者数が多い etc.)で選べば良いと思います。
今回の記事があなたの資格選びの参考になれば、幸いです。