医療事務の資格は必要ない?未経験なら必要な場合もありますよ!
未経験から医療事務の仕事に就こうと考えている方の中には医療事務の資格を取るべきか否かで悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。
医療事務の資格は医師や看護師のような国家資格ではないため、「取得する必要はない!」と主張する方がいらっしゃるのも事実です。
ですが、本当に医療事務の資格は必要ないのでしょうか?
今回は、「未経験から医療事務の仕事に就くのに資格は必要ないのか?」について考えてみたいと思います。
医療事務の資格について
医療事務の資格は数多くありますが、全て民間団体が認定する民間資格です。
ですから、医師や看護師のように資格が無ければその職に就くことができないというものではありません。
このことが「医療事務の資格は必要ない!」と言われる1つの理由になっています。
また、公益財団法人日本医療保険事務協会が主催する「診療報酬請求事務能力認定試験」を公的資格だと紹介するメディアもありますが、これは誤りです。
法人自体が公共性が高いと認められているだけで資格試験自体が公的だと認められている訳ではないからです。
本当に資格が必要ないのか?
では、本当に「医療事務の資格は必要ない!」と言えるのでしょうか?
それは医療事務の求人情報を見れば分かります。
医療事務の求人に特化した求人サイト「医療事務求人.com」で「未経験OK」の求人を見てみると・・・
「無資格OK」の求人もありますが、ほぼ同じ割合で「医療事務資格が必要」の求人が見られます。
つまり、未経験OKでも医療事務資格を取得していることが応募条件になっている求人もあるのです。
このことから「医療事務の資格は必要ない!」と言い切れないのです。
「医療事務資格は必要ない!」と考える病院・クリニックのの意図は?
「医療事務資格は必要ない!」と考える病院・クリニックの採用担当者の意図には以下のようなものがあると推察されます。
①前職での経験を重視している
医療事務は事務職とはいえ、接客業の要素が強い事務職です。
特にクリニックの場合、業務の約4割は患者応対であったりします。
そのため、接客業経験者に「前職で培った接客技術を活かして欲しい!」と考えているクリニックも多いと思われます。
②既存スタッフとの相性を重視している
多少の医療事務の知識・スキルより既存スタッフとの相性を重視しているケースもあると思われます。
いくら仕事が出来ても既存スタッフとの相性が悪ければ、仕事が円滑に廻らないからです。
③一から教育する体制が整っている
大きな病院では一から教育する体制が整っている場合があります。
そのため、生半可な知識やスキルがあるより一から教育したいという考えを持っている医療機関もあると思われます。
「医療事務資格が必要!」と考える病院・クリニックの意図は?
同じ未経験者でも医療事務の資格を取得している方を希望する病院・クリニックの採用担当者の意図はどのようなものでしょうか?
①医療事務の基礎が身に付いている方に入職して欲しい
医療事務の仕事をするには公的医療保険制度についての知識、基本的な医学用語の知識、診療報酬点数算定の知識などが必要になります。
他にもコンピュータの操作スキル、接遇マナーなども求められます。
これらを入職してから学ぶとなると、戦力化するのに時間がかかってしまいます。
そのため、これらの知識やスキルを一通り学んだ資格取得者を採用したいと考える医療機関もあるでしょう。
②やる気のある方に入職して欲しい
医療事務未経験の方が資格を取得したということは「本気で医療事務の仕事がしたいから資格を取った」ということが言えると思います。
たとえ未経験であってもそのようなやる気に溢れる方を採用したいと願う医療機関もあるでしょう。
医療事務に必要な知識・スキル
医療事務は資格が無くてもできる仕事ですが、決して知識やスキルが必要ないわけではありません。
医療事務の仕事をするうえで絶対に身につけておきたい知識・スキルがあります。
こちらでは医療事務に必要な知識・スキルにはどのようなものがあるかについてご紹介します。
医療保険制度についての知識 |
医療保険制度が分からないと、診療費の算定ができません。 患者さんからの質問も多いので、しっかり身につけておくべき知識です。 |
基本的な医学用語の知識 | 難しい知識は不要ですが、基本的な医学用語を知っていればカルテに記載されている内容や医師の指示をスムーズに理解できます。 |
診療報酬点数算定の知識 |
算定ルールが分からないと、会計や診療報酬請求ができません。 基本を理解していれば慣れるまでスピードも早まります。 |
コンピュータ操作のスキル |
多くの医療機関でコンピュータによる会計システムが導入されています。 そのため、基本的なコンピュータ操作のスキルは必須と言えます。 |
接遇マナー |
患者さんやそのご家族への思いやりのある対応や丁寧な言葉づかいが求められます。 医療機関独特の接遇マナーが必要になります。 |
いい職場を見つけるために
未経験可の求人の中には「無資格者OKの求人」と「資格取得が必須の求人」の2通りがあります。
出来る限りチャンスを広げるという意味では医療事務資格を取得しておくことはプラスになることはあってもマイナスになることはないとは思います。
それに何も知らない状態から医療事務の仕事を始めるよりある程度知識があった方が仕事に慣れるスピードも早いと言えるのではないでしょうか。
以上2点から、いい職場を見つけるためには医療事務資格の取得をおすすめしたいです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、「医療事務の資格は必要ない?未経験なら必要な場合もありますよ!」をお伝えしました。
医療事務の仕事に就くには資格は必須ではありませんが、決して知識やスキルが必要ないということではありません。
本気で医療事務の仕事に就きたいと願うのであれば、医療事務の資格取得を考えてみましょう。